生命保険,法人契約,契約者変更,税金

生命保険の法人契約で契約者変更をした場合の税金

生命保険の契約者変更をした場合の課税関係

当社では、会社が契約者、社長を被保険者にした生命保険があります。この場合、契約者を変更したとすると、課税関係はどうなりますか?

 

契約者 会社
被保険者 社長

 

【会社から個人に契約者変更の場合】
会社は、それまでの資産計上額を全額取り崩し、解約返戻金相当額で個人に譲渡するのが通常ですので、その差額を雑収入または雑損失として処理します。
 現金を受け入れない場合は、解約返戻金分の金額を退職金・賞与等で処理することとなります。

 

《現金受け入れの場合の仕訳例》

【借  方】

【貸  方】

現金預金 800万円

保険積立金 700万円

雑収入 100万円

 

《現金を受け入れない場合の仕訳例》

【借  方】

【貸  方】

賞与 800万円

保険積立金 700万円

雑収入 100万円

 

 

 

【個人から会社に契約者変更の場合】
会社は、個人から通常、保険の解約返戻金額で取得し、資産に計上します。
個人は、通常の解約返戻金を受け取った場合と同様で、一時所得の対象となります。

 

 

【参考:保険契約等に関する権利の評価 所得税法基本通達 36-37】

 

36-37 使用者が役員又は使用人に対して支給する生命保険契約若しくは損害保険契約又はこれらに類する共済契約に関する権利については、その支給時において当該契約を解除したとした場合に支払われることとなる解約返戻金の額(解約返戻金のほかに支払われることとなる前納保険料の金額、剰余金の分配額等がある場合には、これらの金額との合計額)により評価する。

 

生命保険の契約者変更をした場合の課税関係

 

 生命保険の加入や見直しのきっかけは、保険料の削減、保障内容の把握、保険見直しの検討、保険に関する不明点の解消、ライフイベントの変化などさまざまです。複数のファイナンシャルプランナー(以下「FP」)に相談をして下さい。FPによって違う提案をされることは当たり前ですし、異なる生命保険会社の商品を提案されるのも当然のことです。そこで、同じ内容の保険商品であっても、生命保険会社によって、保険料や解約返戻金が異なります。そのことを比較検討することも保険選びのポイントです。FPも一人に絞ることなく、複数の担当者の意見を聞いてみてください。見方が変われば意見も違うはずです。生命保険会社を選ぶポイントや注意点も気になるところですが、現在加入している生命保険がダメ保険といわれる内容のものであればすぐに見直しされることをおすすめ致します。

 

 御社が、法人契約の生命保険に関して、

  • 生命保険活用による法人の節税対策や将来の退職金の準備を相談したい。
  • 生命保険全般(法人契約)について、複数の保険会社を比較してみたい。
  • 目的別によって、保険を分散して加入できていない(一社のみ)。
  • 事業承継(相続対策)のための生命保険活用について話しを聞いてみたい。
  • 加入している法人保険内容が目的に合致しているかどうか再確認したい。
  • 会社の自社株対策のための保険加入の仕方について知りたい。
  • 担当税理士が大手国内保険会社の代理店で一社のみを勧めてくるので不安だ

などの、ご不安やご相談内容のある方は当サイトのお問い合わせページよりご遠慮なくご連絡下さい。後日担当者よりご連絡申し上げます。法人契約の生命保険は、退職金の準備、後継者の相続税納税資金の確保、相続税非課税枠の活用など目的が様々で、かつ、金額が高額であることから、一社の生命保険で全てを賄うことは無理なケースが数多くあります。

 

50歳経営者の法人契約生命保険の保険料と解約返戻金比較にあるように保険会社により、支払保険料の額、解約返戻金の額と返戻率も異なります。複数の保険会社を比較検討することがとても重要です。

 

 

>ページトップへ戻る

関連ページ

経営者保障のための生命保険に加入して損金計上で法人税節税
経営者保障のための生命保険に加入して損金計上で法人税節税。法人契約で生命保険に加入するメリットの一つとして法人税の節税対策があります。役員退職金準備や従業員への福利厚生プランなどは法人契約ならではの特徴といえます。解約返戻金と退職金を相殺することで決算書を赤字にすることなく退職金を得ることも可能です。
生命保険を法人契約で役員退職金を準備と法人税の節税対策
生命保険を法人契約で役員退職金を準備と法人税の節税対策。長期平準定期保険と逓増定期保険を活用し役員退職金を準備。法人契約で生命保険に加入するメリットの一つとして法人税の節税対策があります。役員退職金準備や従業員への福利厚生プランなどは法人契約ならではの特徴といえます。解約返戻金と退職金を相殺することで決算書を赤字にすることなく退職金を得ることも可能です。
生命保険を法人契約で節税と福利厚生|終身保障タイプのガン保険
終身保障タイプのガン保険で法人税の節税。法人契約で生命保険に加入するメリットの一つとして法人税の節税対策があります。役員退職金準備や従業員への福利厚生プランなどは法人契約ならではの特徴といえます。解約返戻金と退職金を相殺することで決算書を赤字にすることなく退職金を得ることも可能です。
法人契約生命保険で50歳代社長経営者の保険料解約返戻金比較
50歳代の生命保険の選び方と見直し|保険料と解約返戻金比較。生命保険の選び方と見直しのポイントは?生命保険の仕組やおすすめできる生命保険とダメな生命保険やメリットデメリットは?必要保障額の考え方、加入するタイミングはいつ?定期終身養老の特徴。結婚・住宅購入ローン・学資保険・医療保険がん保険・就業不能保険ごとに解説。会社の退職金準備や節税対策。生命保険会社とファイナンシャルプランナーの選び方。

ホーム RSS購読 サイトマップ
保険加入時期と年齢 保険選びポイント 必要保障額 ダメ生命保険 保険の比較と口コミ