生命保険のおすすめ商品は?
生命保険会社がオススメする保険商品
オススメ保険商品は営業マンが儲かる商品
この生命保険、オススメだから入っておいたほうがいいですよ!他の生命保険と比べて、「何が」「どのくらい」オススメなのか確認しましたか??
生命保険加入を悩んでおられるお客様からの質問の中に定番なものがあります。「今、オススメな生命保険はどれですか??」生命保険に加入される方がついつい口にしてしまう質問の仕方です。
お気持ちはわかります。複数ある中で、どの保険がいいのか?プロでも悩んでしまうところです。
死亡・医療・貯蓄、ジャンルを問わず、生命保険商品は種類が多すぎて全てを理解することは不可能です。
飲食店のメニューと生命保険は違う
でも、飲食店で、「本日のオススメ」とか、「当店のオススメ」「シェフのイチ押し」などの記載があれば、その料理を注文してしまうことってないですか?
単に「仕入れ単価が安かったのでは?」とか、「一番儲かるからだろう?」など考えてみないわけではないですが、他の選択肢を吟味することが手間だからです。
食事は、一度注文してみて、「ハズレだった」「美味しくなかった」であれば、他のモノを注文したり、お店そのものを変えてしまえばOKですよね。
生命保険の場合は、そんなわけにはいきません。
一度契約したら、毎月、一定額の保険料が預金口座や給与から自動的に引かれていきます。月々の保険料が比較的安い「医療保険」でさえ総額にすれば、200万円を超えることにだってなるわけです。
もちろん、「他の選択肢が正しかった、既存の契約は間違っていた」と気付いた時は解約することも可能です。
満期保険金や中途解約時の払い戻し金「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」がほとんど無い、いわゆる「掛け捨て」の保険の場合は、解約返戻金がゼロであったとしても、「これまでいざというときのための保障を買っていたのだから、、」と納得することもできると思います。
インセンティブと利益相反
しかし、例えば「老後の資産形成のために、、」加入した「終身保険」などでは、年間数十万円の保険料を支払っていても、1年後に解約した場合、払い戻される返戻金はゼロに近い場合もあります。
販売手数料が、契約した年に多く支払われることが主な原因です。つまり、生保営業マンや販売代理店のインセンティブを高めたい「保険会社」の都合です。
一般に生保営業マンや販売代理店の報酬は、商品単価と販売手数料率の掛け算で決まります。
したがって、保険料が月々数千円の「医療保険」よりも、数万円に達する「終身保険」を「オススメですよ」って言うのもわかる気がします。
保険料が一桁違えば、生保営業マンや販売代理店の報酬も桁違いになるからです。
金融商品の売り手には、消費者と「利益相反」の関係になりやすい一面があります。例で示した、料理の場合ですと、原価が安くても調理人の腕次第で満足度がアップするかもしれません。
しかし、金融商品では、売り手の取り分の増加はそのまま消費者の取り分の減少につながるのです。
生命保険の営業マンを目の前にして、なぜ、「オススメはどれですか?」って言うのでしょうか?生命保険の営業マンは報酬が高い商品をオススメって言うに決まっています。
理由は一つです。様々な情報が錯綜する中、どれがいいのか正直わからない中、プロの目から見て、ピンポイントで「いい商品?」を指定して欲しい!そう思うからです。人は「少ない選択肢から選ぶ」と満足してしまうのです。
「いい商品?(営業マンの報酬が高い?)」を指定してもらえれば消費者は「助かる」と感じるのです。ひょっとして、今までにそう感じてしまいましたか?
「○○さん、今の○○さんにとって、この△△の商品が絶対オススメです。プロの私の目から判断して間違いないです」
こう言われると安心しますか?営業マンがオススメする保険商品は、営業マンが儲かる保険商品です。
生命保険を営業担当者の人柄で選ばないように
営業担当者の人柄と保険は無関係
生命保険を営業マンの人柄で決めてはいけない
現在加入中の生命保険について、「全部、担当者に任せてあるんだ」と、言う人がいます。さらには、「生命保険は人で選ぶようにしている」本当に、大丈夫ですか?
大切な生命保険です。気が進まない将来設計やシミュレーションを行う機会が多くあります。
自分が病気になる、自分が仕事に就けなくなった、年老いた老後の自分、、などを考えて保険を準備するのはイヤなものです。
そんなイメージしたくない気持ちはよくわかります。「自分自身と向き合うこと」を避けたくなるものです。だから、「担当者に任せてあるんだ」と言えたら楽なのかもしれません。
しかし、本気で、「相手はプロなんだからプロに任せるのが一番だろう」と、思っていたら大間違いです。みなさんの担当者はあくまで「保険販売のプロ」です。リスク管理や資産形成のプロではない場合もありえます。
生命保険の営業マンはフレーミング効果で営業
生保営業マンはフレーミング効果で営業
生命保険営業マンは3つほどの選択肢を設ける
プランを3つ提示して真ん中をチョイス。3つのプランを提示して真ん中を選択させるのは、「フレーミング効果」を利用しています。
例えば、うな重が3種類あります。
お品書きに、このようにあると、7割〜8割のお客さんは、「上」を注文するようです。「特上は贅沢だけど、並を注文するのはちょっと格好悪いな、、、」という心理が働くわけです。
店側は原価を計算して、最も利益率が高い価格を「上」に設定します。そして、「特上」と「並」の値段を設定するわけです。(全ての店がそうとは限りません。)
3つの価格という枠組みを設定するように、物事の基準や見る角度が変わることで判断も大きく変わります。
これを、「フレーミング効果」といいます。
別の例を見てみましょう。
医者Aと医者B、どちらに手術をして欲しいですか?どちらの医者も同じことを言っています。しかし、角度を変えると印象が大きく変わるのです。
これが、フレーミング効果です。
営業担当者が、「特上」と「上」と「並」の3つを提示してきたら、本当は「特上」を販売したいと思ってください。
経験豊富な営業担当者は、「特上」とさらにその上の「特上スペシャル」しか用意しない場合もあります。
低い設計書を見せたら、そっちに契約が決まってしまうということを経験済みだからです。
営業マンの体験談
営業マンは体験談を語るのが好きです
生命保険営業マンの体験談に騙されてはいけない
大手生命保険会社では、「ロールプレイ研修」というものがあります。営業マン同士が、営業担当者役とお客様役に分かれて、プレゼンテーションの練習を行うというものです。
《ダメな営業マン》
営業成績が好ましくない営業マンは、提案書に書かれてあることを上から順番に説明していく傾向にあります。
情報量が多くなりがちで、話の焦点が定まりません。「一度持ち帰ってじっくり検討します。。。」と、お客様から言われ、逃げられてしまいます。
《デキる営業マン》
デキる営業マンはどうでしょう?デキる営業マンはダメな営業マンと逆です。商品についての具体的な情報提供は少なめです。面談の「構成」や「物語」作りに工夫があります。そして、その中でよくあるのが、「体験談」の導入です。
生命保険営業マンの体験談
例えば、「私も家族が大病で、苦労しまして、、、」という話から入って、「今、私がこの保険の仕事をしているのは、病気は避けることはできなくても、金銭的な問題は保険で回避することができると思うからです。」と訴えるような感じです。
「営業は、お金を稼ぐための仕事ではなく、私の使命なんです」と、いった物語は頻繁にあります。生々しい実話を聞いて冷静でいられる人ばかりではありません。
不幸な体験を紹介して、「その対策として生命保険の提案」というシナリオは、シンプルです。
また、お客様自身の体験談も営業マンは大歓迎です。「うちは、ガンの家系なので、ガン保険を考えています。親族も、生命保険に入っていて良かったと言ってました」と話す方には、「そうですか、、、ご心配ですよね。おっしゃるとおりだと思います。」と同調するでしょう。
「遺伝するガンなんて実際、5%前後って言われていますから、そんなにご心配される必要はないですよ」なんて言う営業マンはいないでしょう。
体験談を熱く語る生保営業マンも、具体的な保険商品を提示するときは、そんなに熱くはありません。
商品の多くを語ることはないでしょう。なぜなら、それが近道だからです。お客様から聞かれた質問にだけ答えるだけです。
そして、お客様からの質問も、「掛け捨てですか?」「一般の方はどうされてますか?」など、似たり寄ったりです。
ですから、ストーリーさえ語ることができれば、「他にご質問はございませんか?疑問点がなければ、本日、ご提示した内容でご契約して頂いてよろしいですね?」という展開に持っていきやすいわけです。
生命保険会社が実施しているロールプレイ研修で、営業マンは技術を習得します。そして、技術の習得により成績が変わるのです。
ご自身の目で確かめて下さい。保険契約者には納得するまで質問する権利があります。高い保険料を支払うわけですから。必ず、他の生命保険商品と見比べて比較検討するようにして下さい。