生命保険,保険業界の専門用語集
生命保険を理解するのに必要不可欠な基本的な専門用語を、理解しておきましょう!
たとえば、「保険金が1,000万円」というのと、「保険料が1,000万円」とでは全く意味がちがってきます。
保険契約者
保険契約者とは、生命保険契約の当事者として保険者と契約を締結し、保険料の支払義務を負う人のことをいいます。
保険者
保険者とは、生命保険会社のことを指します。契約の対象となっている危険を引き受けて、保険契約者から保険料を集めて、保険制度の管理運営を行います。保険事故が発生した場合に保険金の支払義務を負う者です。
被保険者
被保険者とは、その人の生死が保険事故とされる人、つまり保険加入者のことを指します。
被保険者には、その人が契約者自身である場合と、契約者とは別の人である場合があります。
後者のように、契約者と被保険者が別の場合、つまり、被保険者以外の人を保険金の受取人として指定する場合には、被保険者の同意が必要となります。
保険金受取人
保険金受取人とは、保険事故が発生した場合に、保険金支払先として契約者が指定した人のことです。
契約者自身が保険金受取人になる場合と契約者以外の人が保険金受取人になる場合があります。
また、保険金受取人が2人以上であっても構いません(父親の死亡により、死亡保険金を2人の子が受け取る場合などが考えられます)。
保険金受取人の指定や変更は、原則として保険契約者の自由です。
保険事故
保険事故とは、保険金の支払いの条件となる事実です。被保険者が死亡、ケガをした場合や、保険契約が満期になったときなどがこれに該当します。
保険期間
保険期間とは、保険事故が発生した場合に保険金の支払いが保険者によって保障されている期間のことです。
保険期間の途中で解約したり、保険期間満了時に更新することもあります。
保険料
保険料とは、保険の危険負担に対して契約者が支払う金額です。
インセンティブ incentive
@目標を達成するための「刺激」や「誘因」という意味があります。
A企業が販売目標を達成した代理店や,営業ノルマを達成した社員などに支給する「報奨金」のことをいいます。
利益相反行為(りえきそうはんこうい)
ある行為により、一方の利益になると同時に、他方への不利益になる行為のことを指します。
転換(てんかん)
1 別のものに変えること、特に、傾向・方針などを、違った方向に変えること。また、別のものに変わることをいいます。
生命保険の「転換制度」とは、既契約の解約返戻金や積立配当など(転換価格と言う)を、新しく加入する生命保険の保険料の一部に当て、新契約に乗り換えることをいいます。
生保標準生命表2007
2007年4月より、生命保険各社が死亡保険料算出などに使用するものです。「生保標準生命表1996」が11年ぶりに改定され、「生保標準生命表2007」になりました。
逆ザヤ
逆ザヤは、投資対象(保有銘柄)の値動きが予想に反したため、買付価格よりも現在価格や売却価格の方が安くなり、損失を抱える状態のことをいう。
これは、売り値が買い値より安いというように、値段の開きが本来あるべき状態と反対になることである。
また、相場において、二つの銘柄を比較した時に、本来高いはずのものが安く、本来安いはずのものが高くなる場合にも使われる。生命保険の逆ザヤとは、生命保険会社が資金を運用したことによる利回りが、予定利率を下回ることをいいます。
生命保険会社は契約者から保険料をあつめ、それを株式投資などで運用して利益をあげています。資産運用に成功すれば、予定利率を上回る利益を得ることができ、その分を配当金として契約者に分配することができます。
しかし、資産運用に失敗してしまうと、予定利率を下回る損失となり、損失金額を負担しなければなりません。
逆ザヤが発生した場合、保険会社自身が損失額を負担し、保険契約者が損失分を負担することはありませんが、利益がないということは、保険契約者に対する配当金も支払われなくなる可能性があります。
ソルベンシー・マージン比率(Solvency Margin Ratio)
保険業法で定められた保険会社の健全性を示す指標のことです。
保険は確率的な事象を扱うため、通常発生しうる程度の損害額は統計的に予測可能です。
しかし、通常では予測不可能な大規模な損害が発生した場合にも、保険会社はその損害に対する保障をする必要があります。 この、通常の予測を超えたリスクに対応する余力を示したものがソルベンシー・マージン比率です。そういう意味で「ソルベンシー・マージン」は「支払余力」とも言われます。
相互会社
保険会社だけに認められている特殊な会社形態。保険契約者を「社員」とし、株主は存在しない。
他社との合併などの重要事項については、株式会社の株主総会に代わって、契約者の代表が出席する「総代会」を開いて意思決定をする。
株式会社と違い、市場で買収されるリスクは少ない。