認知症を生命保険で備えましょう
認知症保険とは?!
認知症になったときの経済的負担に備える認知症保険が加入者を増やしていますね。
認知症が原因で自分自身が要介護状態と認定されると、一時金などの形で保険金を受け取れる仕組みです。
認知症介護は通常の介護に比べてお金がかかるため、その負担を気にして加入する例が目立っています。
認知症保険とは?!要件など
認知症保険は、2016年度、太陽生命保険と朝日生命保険の2社から初めて発売されました。生命保険各社は、介護が必要になったときに備える介護保険商品を用意しています。
認知症保険もその一種で、主に認知症に特化しているのが特徴です。
太陽生命の商品が、2016年3月の発売から7ヶ月で契約件数10万件を突破するなど、認知症保険のニーズは高まっています。
また、介護を身近に感じ始める50代が加入者の3分の1を占めます。
子供が独立する時期でもあり、家族のための死亡保障が中心だった保険を、自分の老後保障に見直す人も少なくありません。
朝日生命保険の商品では、認知症と診断された場合、一時金方式か年金方式で保険金を受け取れます。認知症の診断の他、要介護1以上などの要件があります。
一時金300万円の場合、月々の保険料は50歳男性で2,010円、50歳女性で2,388円となっています。
女性の方が、認知症になる確率が高いというデータがあるため、女性の保険料が割高になっています。
ただし、認知症に限らず、要介護1以上と認定されると、それ以後の保険料の支払いは不要になります。
太陽生命では、要介護認定が要件でない商品も扱っており、簡単な告知で加入することができ、60代の利用が多くなっています。
認知症保険の比較
家族に加入を伝えること!認知症と認定される要件も確認!
認知症保険には、保険金を受け取るとき、手続きをする本人が認知症になっている、という特徴があります。
請求漏れも考えられるため、朝日生命では契約内容を家族に説明する制度が設けられています。
太陽生命では、70歳以上の加入者を年1回、担当者が訪問します。
また、認知症保険とはうたっていませんが、プルデンシャル生命保険では、従来の介護保険で認知症が原因の場合の保険金を厚くした商品があります。
あいおいニッセイ同和損害保険は、法人向けに、親が認知症になった従業員に一時金を支払う商品を取り扱っており、従業員の福利厚生などに利用されています。
いずれの商品も、ここ数年で登場したもので、背景には高齢化に伴う認知症の広がりがあります。
《認知症を保障の対象にした生命保険》
保険会社 | 内容と特徴 |
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朝日生命 | 認知症で要介護1などと認められたら、保険金を一時金か年金支給の形で受け取ることができる。 |
太陽生命 | 認知症と認められたら一時金を受け取れる。7大疾病や骨折なども保障。 |
あいおいニッセイ同和損保 | 法人向けの商品。認知症などで親の介護などが必要と認められた従業員が一時金を受け取ることができる。 |
2025年には65歳以上の5分の1が認知症になるといわれております。さらに国のデータを基にした朝日生命の試算では、認知症でない人の介護費用は年間約52万円なのに対して、認知症では約110万円と2倍以上になっています。
一時も目を離すことができなくなり、デイサービスやショートステイといった介護サービスの利用が増えることなどが要因です。
介護への備えでは、まず公的介護保険があります。また、一般的な民間生命保険の介護保険でも、認知症による介護に保険金が出ますので、こうした保障のこともよく確認しておく必要があります。
その上で認知症保険を検討される場合には、保険金支払い対象の認知症と認定される要件が保険会社によって異なりますので、加入する前によく確認することが大切です。
そして、加入した保険については家族にも伝えておくようにしましょう。
他の生命保険も同様ですが、必ず加入される場合には、保険のプロに相談して、複数の保険商品を比較検討し、それぞれの特徴や保険金が支払われる要件などを事前に確認するようにしましょうね。