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保険内容は家族で共有

生命保険が支払われないケースがイメージできる画像

 

生保大手の請求漏れの防止策

生命保険大手が、高齢者の契約者の保険金請求漏れを防ぐための取り組みを進めています。

 

一人暮らしの高齢者の増加を背景に、契約者が亡くなった場合などに、受取人が保険加入を知らず、請求しないケースが発生しているためです。

 

契約者の家族にも保険の内容を伝えるなど、生命保険各社は対策を急いでいます。

 

郵送で年1回通知

日本生命保険は、70歳以上の契約者を対象に保険の内容を家族にも年一回、郵送で通知するサービスを開始しました。

 

契約者が入院や認知症などで自ら請求ができなくなっても、家族が保険の内容を把握していれば、保険金支払いなどの相談が行えます。
契約者が亡くなった場合も、受取人が保険のことを知らず、請求が行われない事態を防ぐことができます。

 

 

第2連絡先登録

明治安田生命保険は、契約者以外の家族の連絡先を「第2連絡先」として登録する制度を導入しました。家族と連絡を取ることで請求漏れを防ぐ狙いで、第一生命保険や住友生命保険も、契約者以外の連絡先の登録を進めています。

 

各社が対策を進めるのは、保険会社も契約者の死亡に気づかないまま、実際に請求漏れが起きていることが調査で判明したためです。

 

東日本大震災で契約者の安否確認に時間がかかったことをきっかけに、明治安田生命が2012年〜2013年にかけて、90歳以上の契約者を調査したところ、約10,500件の契約のうち、約600件で契約者がすでに死亡していました。受取人が保険加入を知らなかったなどの理由で、多くが未請求となっていました。

 

高齢化の進展による認知症の増加などで、請求漏れの拡大が懸念されており、生命保険協会も2014年に指針を策定し、各社に対応を促していいます。

 

 

生命保険大手が取り組む高齢契約者の請求漏れ防止策

日本生命保険 70歳以上の契約者を対象に家族にも契約内容を年1回通知。家族は契約の照会、保険金手続きの相談が可能に。
第一生命保険 契約者以外の被保険者、受取人などの連絡先を登録。ヤマト運輸と連携し、離島の契約者の安否確認も実施。
明治安田生命 契約者の家族の連絡先を登録。77歳(喜寿)など節目の年には請求の有無などを確認。
住友生命保険 80歳以上の契約者を対象に家族の連絡先を入手。訪問活動で家族との同居の有無なども確認。

(読売新聞より抜粋2015.10.20)

 

 

 


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