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生命保険会社からお金を借りる、借入する制度
一時的に保険料の払込ができなくなった場合には、自動振替貸付制度の適用により、保障を継続することができます。
これは、「生命保険会社からお金を借りる」ということです。
【自動振替貸付制度】
自動振替貸付制度とは、払込猶予期間が経過しても保険料の払込がない場合に、保険会社が解約返戻金の範囲内で、自動的に保険料相当額を立て替えるというものです。
《自動振替貸付制度の利用にあたって注意すべき点》
- 契約の際に適用を希望しない旨を申し出たときは利用できません。
- 終身保険・養老保険などの解約返戻金のある保険でなければ利用できません。
- 未払となっている保険料総額よりも解約返戻金が多い場合でなければ利用できません。
- 立て替えられた保険料には、会社所定の利率による利息が1年複利で計算されます。
立て替えられた保険料には、会社所定の利率による利息がつきますので、この制度の利用は短期間に済ませることが賢明です。
また、立て替えられた保険料を返済する方法として、全部を一括して返済することも分割して返済することもできます。
なお、保険料の自動振替貸付が行われても、保険を継続したくないときは、所定の期間内に必要な手続きを行うことにより、解約することができます。この場合、解約返戻金から振替貸付金を差し引かれることはありません。
保険期間中にお金を借りることができる契約者貸付
いろいろな理由で、一時的にお金が必要になるときがあります。
生命保険に加入していれば、解約返戻金の範囲内で保険会社からお金を借りることができる契約者貸付制度があります。
契約者貸付制度とは、保険契約者が一時的に資金を必要としたときに、解約返戻金の一定範囲内で保険会社が貸付を行う制度です。
その内容は保険約款に定められています。
契約者貸付は住宅ローンを組むときや事業資金が必要になったときに便利な制度です。会社契約で生命保険に加入する一つの理由でもあります。
貸付の対象 | 保険契約者のみ。被保険者や受取人は貸付を受けることができません。 |
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貸付の範囲 | 解約返戻金の範囲内です。保険会社の保険約款に定められていますが、通常は解約返戻金の9割以内です。 |
利息 | 保険会社の定める利率によります。 |
- 契約者貸付を受けているかどうかにかかわらず、配当を受けることはできます。
- 返済期限は特に定められていません。満期、死亡、解約までに返済が終了していないときは、保険金は借入金の元利合計が差し引かれて支払われます。
【参考:期限の定めのない金銭消費貸借契約(きんせんしょうひたいしゃくけいやく)】
お金の貸し借りを民法では金銭消費貸借と呼んでいます。一般にいわれる借用書は、正式には金銭消費貸借契約書といいます。
契約者貸付も金銭消費貸借契約の一種です。利息やそのほかの条件が保険約款で定められています。
たとえば、友人に100万円を、利息や返済期限も決めずに貸し付けた場合、利息や返済期限はどうなるのでしょうか?
民法では利息の定めがない場合には、利息が付されませんが、貸主からいつでも返済を請求できるとしています。貸主は、相当の期間を定めて借主に返済を求めることができます。